とても身近な猛毒を持つ蛇「ヤマカガシ」
先日、うちの隣の田んぼにヘビが泳いでいました。
ふと隣の田んぼを見ると、ヘビが泳いでいた。 pic.twitter.com/GZGFukaYWb
— あまてる (@amateru) 2020年6月24日
何気なくツイートしたところ、蛇同定botさん( @whoisthisSNAKE )よりヤマカガシではないかとリプライをいただきました。動画も見てくださり、
やはりヤマカガシとのこと。顔だけ見ても他のヘビと比べて目が大きいのが特徴で、動画では首のあたりの模様で確認できるようです。
田んぼではシマヘビと並んでよく見られるヘビですので普通にいると思いますよ。
— 蛇同定bot (@whoisthisSNAKE) 2020年6月24日
だそうです。ヤマカガシと言えば、マムシの何倍も強い毒を持っているヘビですが、こんな身近なところにいるとは全く認識がありませんでした^^;
調べてみた
Wikipediaで確認してみると、
半数致死量
20グラムのマウスに対する半数致死量(LD50/20g mouse)は静脈注射で5.3マイクログラム、(日本産の他種ではセグロウミヘビ1.7 - 2.2マイクログラム、ニホンマムシ19.5 - 23.7マイクログラム、ハブ沖縄島個体34.8マイクログラム・奄美大島個体47.8マイクログラムなど)。
とあり、マムシの約4倍の強さの毒性があるようです。ただ、マムシのような凶暴性は無いようです。
NHK生活情報ブログにヤマカガシの特徴をわかりやすく説明した記事がありました。曰く、「カエル好き、猛毒あり、臆病」がキーワードで、猛毒ではあるが、それほど怖がる必要は無いとのこと。
事実、ヤマカガシの血清に関する産経WESTの記事で日本蛇族学術研究所 主任研究員の堺淳さんのコメントにもあるように
「他のヘビより血清の効果は高いのに受傷例が少なく、血清を製造しても採算が取れない」
という状況だそうで、それだけヤマカガシによる事故は少ないようです。
その他諸々の情報を鑑みて、必要以上に怖がる必要は無いが、猛毒を持つヘビであることには注意するぐらいの付き合い方で大丈夫だと判断しました。
豆知識
ヤマカガシの語源
ところで、tenki.jpのヤマカガシに関する記事
が読み物として興味深かったです^-^
ヤマカガシも案山子も田んぼを守る神の化身なのだそうです。
ヤマカガシは、元は「ヤマカガチ」で、漢字で書くと「山楝蛇」。「カガ」も「チ」もヘビの意味とのこと*1。
また、神話の中で、日本列島に先住の神々で最後まで抵抗したとされるのが星の神・星神香香背男(ほしのかがせお)で、この香香背男が案山子(かかし)のことだそうです。
ヤマカガシの毒
ヤマカガシの毒がニホンヒキガエル由来だというのも面白かったです。
毒を持つヤマカガシのいる周辺にはニホンヒキガエルが生息しているということで、逆にニホンヒキガエルが生息していない地域のヤマカガシは無毒なのだそう。
*1:大蛇(オロチ)の「チ」も蛇ですね